夜、寝る時に上記のようなことを考えながら、何とか眠ろうとしたことってありませんか?
特に夏場になると、
・日中暑くてエアコンをガンガンに使って、電気代が心配で夜はエアコンをあまり使いたくない
・夜は日中に比べれば涼しい(といってもまだまだ暑いですが)ので、エアコンの温度を28℃に設定
・そもそもエアコンを使わずに、窓を開けて扇風機だけ
という人も少なからずいると思います。
ですが、実は室温によって睡眠の質が下がってしまう、もしくは改善されるということをご存じでしょうか?
ということで今回は、「室温と睡眠の関係」そして「快適な室温を保つためのエアコン活用」について、ご紹介させて頂きます。
それでは、見ていきましょう!
室温と睡眠の関係性 最適な室温とは?
では、まず「室温と睡眠にはいったいどのような関係があるのか?」解説してきます。
結論としては、
室温が高すぎても低すぎても、睡眠の質を低下させてしまいます。
では、室温は何度にするのが良いのか?というと
16℃~29℃
とされています。
いやいや、幅広すぎでしょ……
おっしゃる通りです。
実は、上記の室温は冬場と夏場を一緒に勘案した場合の室温になります。
なので、季節ごとにもう少し詳しく見ていくと次の通りとなります。
- 夏場は26℃前後
- 冬場は16~19℃前後
- 春秋は22~23℃前後
上記となります。
補足にはなりますが、快眠のためには湿度も重要となります。
湿度については年間を通して「50~60%前後」が適切です。
ちなみに、湿度が低すぎると、喉が乾燥してしまうのと、ウイルスが飛散しやすくなります。
また、逆に湿度が高すぎると、寝苦しさを感じることがあります。
特に夏の暑い夜に湿度が高いと、暑さに加えて多汗や不快感によって眠りが浅くなり、中途覚醒が多くなってしまうかもしれません。
では、どのように室温調整すると良いのでしょうか?
快眠のためのエアコン活用と室温設定
快眠のためのエアコン活用
では、快眠のためにどのように室温を調節したら良いでしょうか?と言いたいところですが、すでに既出です。
そう「エアコン」の活用です。
いやいや、夏場はよく使っているし、冬場も場合によってはすでにすがっているよ💦
恐らく、多くの人が上記のように夏場は基本的にはエアコンを使っていると思います。
また、冬であってもエアコンを使う人は多くいると思います。(私の実家は石油・電気ストーブ派でしたが、関東で一人暮らしを始めてからは、エアコンに切り替えました)
ですが、意外と快眠のための適切なエアコンの使い方ができていない方も多くいます。
では、快眠のためにはどのようにエアコンを使えばよいのでしょうか?
極論としては「つけっぱなし」です。
といっても「つけっぱなし」にするのは、夏場だけ。
冬場の場合は、どちらかというと床内温度をどうするかという方に目を向ける方が良いからです。
話を元に戻して、夏場にエアコンをつけっぱなしにしておくのは、前章の『室温と睡眠の関係性 最適な室温とは?』でもお伝えしたように快眠のための室温が「夏場なら26℃前後」だからです。
というのも、夏場になると熱帯夜と呼ばれる夜が続くことが多くなります。
熱帯夜とは夕方から翌日の朝までの最低気温が25℃以上になる夜のことを指しています。
しかも、湿度も高いので、非常に寝苦しいです。
日本に住んでいれば、恐らく経験則的に読者の皆さんもご存じかと思います。
なので、そんな寝苦しい状況を想定して、室内温度だけでも下げておこうとして「寝入りの2時間ないし数時間だけエアコンをつける」という人も多くいます。
ただ、これではエアコンが切れてしまったあと室温が徐々に上がってきて、しだいに寝苦しくなってくることも多くあります。
エアコンが切れた後に寝苦しくて、途中で起きてしまい、エアコンをつけ直してから再び眠りにつくという人も多くいます。
快眠のためには、なるべく中途覚醒は避けたいところ。
なので、暑さによる寝苦しさで再び起きてしまうことを防ぐためにも、エアコンはつけっぱなしが良いと言えます。
ちなみに、コンクリ系のマンションに住んでいる場合は、輻射熱(ふくしゃねつ)と呼ばれる熱があるため、エアコンをつけっぱなしにしておくことをオススメします。
・遠赤外線などの熱線(電磁波)によって伝わる熱のこと
・何らかの物体にあたった際に熱が発せられる
・屋根や壁に当たり発生した熱は、より冷たい場所(室内)へと時間をかけて移動する
・輻射熱は断熱材では止められない(輻射熱の進行速度を遅らせる)
そして上記説明の通り、屋根や外壁などで蓄えられた輻射熱は、時間をかけて徐々に室内へと移動してきます。
特に断熱材を使用している場合は、輻射熱の室内への進行速度が遅くなる、つまり断熱材に熱がたまりやすいことから、夜になったにも関わらずいつまでも室内が暑いままということになります。
そのため、断熱材をしっかりと使用しているお家ほど、夜の快眠のためには「エアコンのつけっぱなし」が必須となります。
また、外壁がコンクリートのお家も、輻射熱に加えて「蓄熱」の影響から、いつまでも暑い夜を過ごすこととなるため「エアコンのつけっぱなし」にしましょう。
快適な睡眠のためだけでなく、熱中症予防のためにもエアコンを効果的に利用してきましょう!
快眠のためのエアコンの温度設定
夏場の快眠のためには、寝ている間は「エアコンはつけっぱなし」が良いことは分かりましたが、温度設定はどうしたら良いのでしょうか?
結論から言うと
室温は26℃前後
ただし、もう少し正確に言うのであれば、
室温は26℃前後だけど、人それぞれ!
です。
えらい、アバウトですね💦
すみません。なかなか決め打ちするのが難しいです。
というのも、性別や年齢、体格など人によってさまざまだから。
そのため、26℃だと暑いと感じる人もいれば、26℃で快適という人もいるし、26℃だと寒いと感じる人もいるからです。
ただ、専門的なサイトや識者の見解などをみると、平均して26℃前後がよいと推奨されています。
なので、いったん26℃に設定して眠ってみて、暑い寒いというのがあれば、1℃ずつ上下させながら、中途覚醒がない、もしくは中途覚醒が1回程度で朝まで眠れる温度を探すのが良いでしょう。
それでもエアコンのつけっぱなしが難しい人へのオススメの方法
そうは言っても、毎日つけっぱなしだと電気代が気になるんですよね💦
とてもよく分かります!
いくら快眠のためとは言えど、毎日寝起きまでエアコンをつけっぱなしにしていると、電気代の請求が怖い所ですよね💦
なので、この章では「エアコンつけっぱなし」より快適な睡眠ではないけれど、オススメの方法をご紹介します。
結論から言うと
- エアコンと扇風機を併用し、エアコンは朝型4時までの運用にする
- エアコンと扇風機を併用し、エアコンを就寝2時間後まで運用する
他にも方法はあると思いますが、今回は上記2つの方法をご紹介します。
エアコンと扇風機を併用し、エアコンは朝型4時までの運用にする
まず「エアコンと扇風機を併用し、エアコンは朝方4時までの運用にする」です。
なぜ、朝方4時までなのでしょうか?
朝方4時までとしているのは、人間の体温の波に関係しています。
人間は体内リズム(サーカディアンリズム)の影響で朝方3~4時ごろに体温が最低となります。
その後、起床に向けて徐々に体温が上昇していきます。
この性質を利用して、体温が下がり続ける時間帯は、エアコンを利用してい部屋を涼しくし、体温が上昇し始める時間にエアコンを切ることで、体温の上昇と室温の上昇をなるべく近づけようという意図があります。
また、扇風機を合わせて利用するのは、空気の循環を促すことで、涼しさを高めるためです。
朝方4時にエアコンを切ってしまうと、その後への温度が上がっていきます。
その際に、扇風機を継続して使用し、涼しい空気が循環することで、温度の上昇を緩和することができます。
エアコンと扇風機を併用し、エアコンを就寝2時間後まで運用する
次に「エアコンと扇風機を併用し、エアコンを就寝2時間後まで運用する」です。
これは、睡眠のゴールデンタイムと言われる寝始めの90分+αの時間は快適な睡眠環境にしておくことで、最低限必要な睡眠時間だけでも、しっかりと眠れるようにしておこうというモノです。
そし、扇風機を合わせて使うことで、部屋の空気循環を促して、エアコンが切れた後の部屋の温度上昇をなるべく抑えて、少しでも長く快適な睡眠環境を整えようという取り組みです。
ただ、この方法ですと、輻射熱の影響から徐々に部屋の温度は上がっていくので、寝ている途中に、暑さで中途覚醒し、結局エアコンをつけ直すことになりかねません。
中途覚醒が起きるということは、睡眠の質が下がることを意味しています。
そして、睡眠の質が下がると、仕事の効率が下がったり、体の動きのメリハリ感が下がるなど、悪い影響が出てしまう可能性もあります。
なので、できれば睡眠中はなるべくエアコンをつけっぱなしにしておくことをオススメします。
エアコンを使う時の豆知識
最後にエアコンを使う時の豆知識をお伝えします!
エアコンの風量の設定はどうするのが良いか?
結論から言うと、風量は「自動」にしておくのが最も効率が良いです。
自分自身で、部屋の温度を鑑みながら、「強」や「弱」に切り替えられるのであればいいでしょうが、寝ている間にそのようなことは難しいです。
また、よく勘違いされるのですが、ずっと「弱」にしていれば「節電になって電気代がお得だし、エコだ」と思われる方がいるのですが、これは間違いです。
「弱」で使い続けると、自分が望む部屋の設定温度にするまでに時間がかかってしまいます。
また、寝ているときも「弱」にしていると部屋の温度が急激に熱くなってきたときに対応できません。
結果として、部屋の暑さから中途覚醒となってしまうことが考えられます。
また、中途覚醒で済めば良いのですが、最悪エアコンをつけているのに熱中症ということも考えられます。
一方「強」で固定してしまうと、部屋が冷やされ過ぎて、寝ている間に肌寒さを感じる可能性があります。
結果的にその肌寒さで中途覚醒となってしまう可能性があります。
なので、風量は「自動」にしておき、部屋の温度に応じて風量を適宜エアコンの方で変えてもらった方が良いでしょう。
まとめ・復習
いかがだったでしょうか?
今回は、「快眠の鍵は室温にあり!理想的な室温と睡眠の密接な関係」とのタイトルもと、快適な睡眠を得るための方法として、エアコンの利用をオススメさせて頂きました。
内容としては、
- 室温と睡眠の関係性 最適な室温とは?
- 快眠のためのエアコン活用と室温設定
- それでもエアコンのつけっぱなしが難しい人へのオススメの方法
- エアコンを使う時の豆知識
の順番で解説させて頂きました。
①室温と睡眠の関係性 最適な室温とは?では、
- 室温が高すぎても低すぎても、睡眠の質を低下させる。
- 最適な温度は季節によって変わり、夏場は「1.26℃前後 」、冬場は「2.16~19℃前後」、春秋は「3.22~23℃前後」
- 湿度は「4.50~60%前後」が適切。
上記のことをお伝えさせて頂きました。
②快眠のためのエアコン活用と室温設定では、
- 快適な睡眠環境のためには「エアコン」を活用することが重要。
- エアコンは「5.つけっぱなし」にしているのが良い。(特に夏場)
- エアコンを「5」にしておくのは、「6.輻射熱 」の影響で時間経過で室内に熱が伝わるから。
- 快適なエアコンの設定温度は「1」だが、人それぞれ。自分で最適な温度を探すのが良い。
上記のことをお伝えさせて頂きました。
③それでもエアコンのつけっぱなしが難しい人へのオススメの方法では、
- エアコンと扇風機を併用し、「7.エアコンは朝型4時」までの運用にする。
- エアコンと扇風機を併用し、「8.エアコンを就寝2時間後」まで運用する。
上記をお伝えさせて頂きました。
「7」の理由は、人間の体内リズムの影響を考慮してのことです。
「8」の理由は、睡眠のゴールデンタイムである、寝始めの「9.90分 」+αの時間を快適にすることで、最低限の睡眠の質をたもとうという理由からです。
「8」については、時間経過により部屋の温度が上がってきたタイミングで、中途覚醒が起こり、結果的に睡眠の質を下げてしまうことで、仕事の生産性や、体の動きにメリハリがなくなるなどのデメリットがある可能性から、あまりオススメはしていません。
どちらにせよ、睡眠中はなるべくエアコンは「5」としていることが良いでしょうとお伝えさせて頂きました。
④エアコンを使う時の豆知識では、
- 寝ているときのエアコンの風量設定は、「10.自動 」にしておく。
上記をお伝えしました。
エアコンを使うことで、電気代がかかってしまうことを気にされる方も多くいます。
もちろん、快適な睡眠よりも電気代を優先するというのも一つの判断です。
しかし、快適な睡眠がとれないことで、仕事の生産性やQOLが下がってしまうことは避けたいところです。
人によって価値観は違いますが、筆者と致しましては、エアコンをうまく活用いただいて、快適な睡眠とれることで、少しでも生活がより良いものになればと思っています!
今回はここまでとさせていただきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
記事が「良いね」と思った方は、人に紹介していただけたら嬉しいです!
これからも、皆さんのお役に立てるよう精一杯記事を書かせていただきます。
今後とも、よろしくお願いします。
今回の記事以外にも、睡眠、健康、運動、読書に関する様々な知識を発信していますので、ぜひ合わせて読んでいただけると嬉しいです!
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