冷え性の人にとって、体を暖かくして質の高い眠りを維持するには、色々な工夫が必要です。
例えば、靴下を履いて足を暖かくしてみたり、湯たんぽや電気絨毯をつけて布団の中を温めてみたり。
ただ、実は、それらの冷え性対策をしている事が良質な睡眠を遠ざけているということをご存じでしょうか?
ということで、本記事では、睡眠時に利用しがちなこれらのアイテムに関する罠や注意点について解説します。
寝る時に靴下を履くことの罠と注意点と解決策
寝る時に靴下を履くことの罠と注意点
夜寝る時に足が冷える・・・
こんな時に靴下を履いて寝るという冷え性の方は多くいるかと思います。
ですが、この寝る時に靴下を履くという行為、実はNGです。
まず睡眠と手足の関係について説明する必要があります。
人間は、「眠たくなる」とき、また「眠っている」ときにより深い睡眠を得るために、体温を下げるようにできています。
その中で、手足は自動車などに使われているラジエーターのような働きをします。
仕組みとしては、体内の熱を血液にのせて手足の先へと送り、手足の先で冷やした血液を体内に戻す。
この循環を通して、体温を下げていくのです。
以上の仕組みがあるにも関わらず、靴下を履いてしまうと効率的に体温を下げられず、「なかなか寝付けない」だとか、「眠っても眠りが浅い」といったことが起きてきます。
以上のことから、眠るときには靴下は履かない方が良いと言えます。
なお、ネット検索にて睡眠と靴下の関係性について調べていると、中には「靴下を履いた方が眠りに良い!」といったことが書かれている記事を見かけます。
内容を読むと「靴下を履いた方が主観的な睡眠満足度が高かった」などのことが書かれていました。
年代別アンケート結果などもグラフで示されており、一見すると「靴下を履いた方が睡眠には良いのでは?」と思ってしまいます。
ただ、それらのアンケートとグラフに対しては、私見ですがいくつかの指摘事項があります。
- 「靴下を履く」かつ「睡眠に満足」と答えた人は、日中の覚醒度も高い状態を維持できているのか?
- 「靴下を履く」かつ「睡眠に満足」と答えた人は、靴下を履かない場合の睡眠満足度はどうなのかが不明
- 該当のアンケート結果は、アンケート実施時点の満足度のみをもとに作られているのではないか?(その日の気分や体調によっては、もしかするとアンケート結果が変わったのではないか?)
- 靴下を履くか履かないか以外の方法と比べられていない
以上の点から、参考にはなるかもしれませんが、アンケート結果をもとに「○○な人は靴下を履いた方が睡眠の満足度が高まる」といった結論を出すのは早計かなと考えます。
解決策
そうは言っても、
冷え性がひどくて、眠るときに足が冷たすぎるのが辛くて眠れないことがあるんです
という方もいるかと思います。
そういう方には、靴下ではなく、レッグウォーマーをオススメします。
上記のレッグウォーマーは、眠る前までは足先まで覆うことができて足先を冷やすことがありません。
また眠るときには足先を出して、熱を逃がすことができるような仕様になっています。
お値段も2,000円程度(2023年6月14日調べ)とお手頃です。
上記以外にも、様々なレッグウォーマーが発売されているので、ご自身が気に入ったモノを使ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに「本気で冷え性を改善したい」「レッグウォーマーなどを使わなくても眠れるようにしたい」
そのように考える方は、
- 運動と筋トレ(特に足トレ)の導入
- 食生活の改善
- 生活習慣の改善
上記に取り組んでみてはいかがでしょうか?
参考となる運動と筋トレに関する記事もご紹介させて頂きます!
湯たんぽを利用することの罠と注意点と解決策
湯たんぽを利用することの罠と注意点
「眠ろうと思ったときに布団の中が冷えていたら嫌だな・・・」
そう思って「湯たんぽ」を利用されている方もいるかと思います。
布団の外で感じる寒さも相まって、湯たんぽを布団の中に入れたまま眠りについてしまう方もいるかもしれません。
ですが、湯たんぽを布団の中に入れたまま眠ってしまうのはオススメできません。
なぜなら、先ほど靴下を履いて眠るでも説明した通り、体温が下がることで、人はより深く眠ることができます。
しかし、湯たんぽを布団の中に入れたまま眠ってしまうと、体温の低下が妨げられて、浅い眠りになってしまう可能性があります。
また、眠っているときに湯たんぽが邪魔になってしまい、中途覚醒の原因となることも考えられます。
そのため、湯たんぽを使用する際は、その使用の仕方に少しだけ工夫が必要となります。
解決策
「少し工夫が必要」とお伝えしましたが、なんてことはありません。
工夫とは「眠る前には湯たんぽを布団の外に出しておく」だけのことです。
もう少し詳しく説明すると「眠る30分~1時間前に湯たんぽを布団の中に入れておいて、十分布団の中が温まった状態で、湯たんぽを布団の外に取り出して、眠りにつく」ということです。
こうすることで、布団の中暖かい状態で眠れます。
加えて、眠りにつく頃には布団の中は、眠りに適した温度になっています。
また、湯たんぽを布団の外に出しているので、眠っている間に邪魔になることはありません。
以上のことから、眠りの質を下げないためにも、湯たんぽを使用する際は、「眠る前には湯たんぽを布団の外に出しておく」ようにしましょう。
ちなみに、人によっては、「湯たんぽ」と言えば銀色の亀の甲羅のようなものを想像されるかと思いますが、現在は、様々な湯たんぽが売られています。
中には可愛らしい湯たんぽも販売されており、4000円くらいで購入できます。
昔ながらの湯たんぽでも性能は変わりませんが、せっかくなら、「可愛らしく」て「(見ているだけで)癒される」下のような湯たんぽはいかがですか?
電気カーペットを利用することの罠と注意点と解決策
電気カーペットを利用することの罠と注意点
湯たんぽと並んで、寒い時に利用されるのが「電気カーペット」かと思います。
電気カーペットは、消費電力少ないので、ビックリするくらい電気料金が安くすむ、家計にも優しい暖房器具です。
また、電気カーペットの暖かさは、眠気を誘う暖かさであるため、電気カーペットユーザーは、つい電気カーペットをつけたまま眠ってしまうこもありますよね。
ですが、電気カーペットをつけたまま眠ることはオススメできません。
たしかに、電気カーペットをつけた状態だと、その暖かさから、寝入りは良くなります。
ですが、これまでにもお話ししてきた通り、人間は体温が下がることによって、深い眠りに入ることができます。
しかし、電気カーペットの暖かさは眠っているときも一定であるため、体温を下げることができません。
つまり、睡眠の質が低くなってしまいます。
それどころか、熱気がこもり過ぎて熱中症になる可能性すらあります。
また、他にも脱水症状や低温やけどといった思わぬ健康被害を被る可能性もあります。
そのため、電気カーペットをつけたまま眠ることはオススメできません。
また、同様の理由から「こたつ」の中で眠ることもオススメできません。
解決策
解決策としては、「電気カーペットをつけたまま眠らない」となります。
また、電気カーペットを使って布団を温めたいという人には、ある程度布団が温まったら、「電気カーペットの電源を切る」ことも解決策となります。
また、電気カーペットを切るタイミングとしては、就寝予定時刻の1時間~30分程度前です。
ただそうは言っても、どうしても電源を切るのを忘れてしまうことは誰しもあります。
なので、自動で電源がオフになるタイマー付き電気カーペットを購入するのも検討してみてはいかがでしょうか?
①DC-2NKM
①DC-2NKMは、パナソニック製の商品です。使用し始めてから8時間で自動的に電源がオフになるタイマー機能がついています。お値段は2畳用で1万円程度です。
②WHC-205KMD
②WHC-205KMDは、ワタナベ工業という人工芝やカーペット関係を製造するプラスチック加工メーカーが製造されている商品です。使用し始めてから6時間で自動的に電源がオフになるタイマー機能がついています。お値段は2畳用で1万6,000円程度です。
③ZCB-30P
③ZCB-30Pは、ゼンケンという生活家電などを企画販売する会社の商品です。自動電源オフのタイマーが2時間、4時間、6時間と細かく分かれており、使用したい時間に合わせて利用できることが魅力の一つです。ただ、少しお値段が張って、3畳用で5万円程度です。
④ZCB-10P
④ZCB-10Pは、先ほど③でも紹介したZCB-30Pの1畳用です。同じく2、4、6時間の自動電源オフタイマーが搭載されています。お値段は2万5,000円程です。
※ちなみに③④で1畳用と3畳用を紹介しましたが、2畳用については現在(2023年6月17日現在)は、ゼンケンのオンラインショップでも品切れ状態になっています。
復習・まとめ
今回は、冷え性の人が良く利用する「靴下、湯たんぽ、電気カーペット」について、罠と注意点と解決策について解説させて頂きました。
まず「寝る時に靴下を履くことの罠と注意点と解決策」では、人間の体温を下げる仕組み上、眠るときには靴下は履かない方が良いということをお伝えしました。
そのうえで、解決策として、靴下ではなく寝る時は①ネックウォーマーを履くことをオススメさせて頂きました。
また、足の冷え性改善のために、②筋トレ をして③筋肉量 を増やすことも合わせてご提案させて頂きました。
次に「湯たんぽを利用することの罠と注意点と解決策」では、靴下と同じ理由で、眠るときに湯たんぽを布団の中に入れない方が良いことをお伝えしました。
解決策としては、④眠る前には湯たんぽを布団の外に出しておくを合わせてお伝えし、タイミングは寝る前⑤30分~1時間前であることもお伝えさせて頂きました。
最後に「電気カーペットを利用することの罠と注意点と解決策」では、こちらも靴下と同様の理由から、眠るときには、電源を切っておくほうが良いことをお伝えさせて頂きました。
解決策としては、身も蓋もありませんが、⑥電気カーペットをつけたまま眠らないことも合わせてお伝えし、タイミングは、寝る前⑦30分~1時間前であることをお伝えさせて頂きました。
ただ、どうしても電源を忘れてしまうことは誰しもあると思うので、自動電源オフ機能の付いた電気カーペット購入の検討もご提案させて頂きました。
今回はここまでとさせていただきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
記事が「良いね」と思った方は、人に紹介していただけたら嬉しいです!
これからも、皆さんのお役に立てるよう精一杯記事を書かせていただきます。
今後とも、よろしくお願いします。
今回の記事以外にも、睡眠、健康、運動、読書に関する様々な知識を発信しています。
「なんだか気になるな」と興味が湧くような記事もご用意させて頂いていますので、ぜひお立ち寄りください!
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