あなたは、夜にしっかりと睡眠がとれていますか?
毎日しっかりと寝れています!
毎朝、起きると元気満々で、今日も最高の一日だなって気分で、一日が始まります!
という人は、あまりいないのではないでしょうか?
むしろ
眠い・・・
もっと寝ていたいなあ、会社・学校行きたくないなあ、なんで今日が休みじゃないんだろうなあ・・・
という人が多いのではないでしょうか?
実は、日本人の約40%が夜の睡眠時間が6時間未満と言われています。
フランスの平均睡眠時間「8.7時間」、アメリカの平均睡眠時間「7.5時間」と比べると日本人がいかに寝ていないかが分かります。
ただ、睡眠が重要であることは分かっていても、仕事の都合などにより、なかなか思ったような睡眠時間を確保できないことの方が多いかと思います。
そんな時は、寝始めからの「黄金の90分」をしっかりと寝ることを意識しましょう。
ということで、今回はそんな寝始めからの「黄金の90分」とはどのようなものか、そして「黄金の90分」を手に入れるための方法を4つ紹介します。
それでは、さっそく見ていきましょう!
寝始めからの「黄金の90分」とは何か?
まず寝始めからの「黄金の90分」について解説します。
そもそも「黄金の90分」とは?
「黄金の90分」は、スタンフォード大学医学部精神科教授の西野精治 氏が作られた造語です。
そして「黄金の90分」とは、寝始めから約90分間の最も深いノンレム睡眠のことを指しています。※ただし、人によっては120分の場合もあります。より正確に言うと「90分~120分」になりますが、多くの方が90分サイクルであるため、「黄金の90分」と言います。
では、なぜ「黄金」なのでしょうか?
「黄金の90分」である2つの理由
それは、次の2つの理由からです。
- その日の睡眠の質を決定する
- 成長ホルモンが最も多く分泌される
1.その日の睡眠の質を決定する
「黄金の90分」は、その日の睡眠の質を決定づける最も重要な睡眠時間です。
「黄金の90分間」でしっかりと深いノンレム睡眠を得られることで、その後に続く「レム睡眠→ノンレム睡眠」のサイクルが最適なものになります。
一方で、「黄金の90分」でしっかりと深いノンレム睡眠を得られないと、どうなるのでしょうか?
これについては、睡眠研究において行われる断眠実験で判明しており、「黄金の90分」を阻害されると、その後に続く睡眠が計測不能になるほどに乱れたものとなります。
また、睡眠の中で最も深いノンレム睡眠を得られるのは寝始めの「90分」です。
それ以降の睡眠サイクルでは、徐々にノンレム睡眠の深さも徐々に浅くなっていきます。
そのため、「黄金の90分」でいかに深く寝れるかが重要となってきます。
2.成長ホルモンが最も多く分泌される
「黄金の90分」では、成長ホルモン(グロースホルモン)が最も多く分泌されます。
一説によると、睡眠全体で得られる成長ホルモンの約7割がこの「黄金の90分」で得られます。
成長ホルモンの役割には、「こどもの成長」に関する効果だけでなく、大人にとっても重要なホルモンとなっています。
というのも、成長ホルモンには、細胞の増殖や正常な代謝の促進という役割があるからです。
つまり、女性にとっては「アンチエイジング」、男性にとっては「筋力増強」効果があります。
そのため、美容を気にされる方や、筋トレをしている方は、この「黄金の90分」で必ずしっかりと寝る必要があります。
「黄金の90分」を手に入れるための7つの方法
「黄金の90分」が大切なのが分かったけど、どうしたら手に入れられるんだろう・・・
ということで、ここからは、「黄金の90分」を手に入れるための方法を4つ紹介します。
寝る前のカフェイン・タバコ・お酒は禁止
まずは、「寝る前のカフェイン・タバコ・お酒は禁止」です。
「カフェイン」については、摂取すると覚醒作用があることが広く知れ渡っているので、寝る前に飲まない方が良いというのは、なんとなくでもご存じかと思います。
ただ、「タバコ」や「お酒」は意外に思うかもしれません。
「タバコ」の場合は、含有されている「ニコチン」に覚醒作用があるためです。
「お酒」については、含有されている「アルコール」が「黄金の90分」を妨げる物質となります。
でも、お酒飲むと寝つきが良くなるんだけどな・・・
そうおっしゃる方もいます。
確かにお酒は、飲み方によっては睡眠の手助けをしてくれる場合があります。
しかし、入眠の手助けはしてくれますが、一方でアルコールの持つ「利尿作用」やアルコールを分解することによって作られる「アセトアルデヒド」と呼ばれる物質が、睡眠を阻害してしまうので、睡眠の質はかなり低下してしまいます。
そして、十分な「黄金の90分」も得ることができません。
ちなみに「深酒をすると眠れる」というは実は気のせいで、ただ気絶しているだけともいわれています。
また、アルコールには依存性と耐性が付きやすいというデメリットがあります。
そのため「もっと飲まないと」と考えるようになり、余計に睡眠に悪影響を与えることとなります。
上記のような理由があることから、睡眠のために「カフェイン・タバコ・お酒」を摂取することは、控える方が良いでしょう。
寝る90分前までにお風呂をすませておくのがベスト
次に紹介するのは「寝る90分前までにお風呂をすませておくのがベスト」です。
あなたも毎日お風呂に入っているかと思います。
ただ、お風呂に入るのであれば、寝る前の90分前には済ませるようにしましょう。
というのも、お風呂に入ることで深部体温が上昇し、その深部体温がお風呂に入る前までに戻るのに約90分かかります。
そして、人間は深部体温が上がった分だけ下がるようにできています。
この深部体温がお風呂に入る前よりも下がった状態が、睡眠にはとても重要です。
というのも、深部体温が皮膚温度に近づくほど、睡眠の質が良くなるからです。
でも、平日は仕事の残業で、いつも帰宅が遅いから、寝る90分前にお風呂入るのは結構厳しいかな・・・
上記のような方も多く見えると思います。
そのような場合は、お風呂のお湯の温度をぬるめにして入浴するか、シャワーのみにするようにしましょう。
そうすることで、深部体温をあげすぎず、皮膚温度との差を縮めることができるためです。
以上のようなことから、「寝る90分前までにお風呂をすませておくのがベスト」です。
運動をするなら寝る2時間前までがベスト
次に紹介するのは、「運動をするなら寝る2時間前までがベスト」です。
運動すると体に良いだけでなく、睡眠にも良いことが分かっています。
特に、運動をすることによって寝つきが良くなり、加えてより質の高い「黄金の90分」を得ることができます。
そんな運動ですが、寝る前に行うのであれば、寝ようと考えている時間の2時間前までに行のがベストです。
なら、1時間前などにはしない方が良いのでしょうか?
そのように思われる方もおられると思います。
そして、寝る2時間前以降の運動は基本的には行わないことを推奨します。
というのも、人は昼間活動しているときに優位となる「交感神経」とリラックスしているときに優位になる「副交感神経」があります。
睡眠をとるためには、副交感神経が優位になっている必要がありますが、運動をすることで交感神経が優位になってしまいます。
そのため、再び副交感神経が優位になるまでのあいだ、寝つきが悪くなってしまいます。
なので、「運動をするなら寝る2時間前までがベスト」となります。
スマホやパソコンなどの電子機器を寝床に持ち込まない
次に紹介するのは「スマホやパソコンなどの電子機器を寝床に持ち込まない」です。
スマホやパソコンは本当に便利です。
何か調べものをしたいときや、動画などを見て楽しみたいとき、友達と連絡をとりたいときなど、様々な場面で活躍します。
ただ、そんなとても便利なスマホやパソコンなどの電子機器ですが、寝床には持ち込まないようにしましょう。
できれば、寝室に持ち込まないのがベストなのですが、1人暮らしで住んでいる部屋が1Kという人もいるので、せめて「寝床には持ち込まない」ようにしましょう。
というのも、寝床はあくまで「寝るためだけの場所」とするべきなのです。
その寝床でスマホで動画を見たりして遊んでいると、脳が「寝床=スマホで遊ぶ場所」と記憶してしまい、結果として入眠・睡眠の妨げとなり、ひいては「黄金の90分」の妨げとなります。
そのため、「スマホやパソコンなどの電子機器を寝床に持ち込まない」ようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、『最高の睡眠 「黄金の90分」を手に入れるための方法4選』ということで、夜の睡眠にとって最も重要と言われる「寝始めから90分間(90分~120分)」を手に入れるための方法について4つ紹介しました。
まず『「黄金の90分とは何か?」について』では、
- 寝始めから90分間の最も深いノンレム睡眠ことを指していること
- 「黄金の90分」が「睡眠全体の質を決定している」、「成長ホルモンが最も分泌される」
を解説しました。
そして次に、睡眠にとって重要な「黄金の90分」を手に入れるための4つの方法を紹介しました。
- 寝る前のカフェイン・タバコ・お酒は厳禁
- 寝る90分前までにお風呂をすませておくのがベスト
- 運動をするなら寝る2時間前までがベスト
- スマホやパソコンなどの電子機器を寝床に持ち込まない
上記を試して頂いたことで、あなたが「黄金の90分」の睡眠を手に入れられたら、私も嬉しいです。
そして、睡眠に良いとされていることを、どれだけ試してみても、なかなか成果が出ないということがあります。
それはもしかすると「睡眠時無呼吸症候群」という病気が原因かもしれません。
「睡眠時無呼吸症候群」は、「黄金の90分」どころか睡眠の質全体を激烈に悪くしてしまいます。
「いびきをかいていることが多い」、「前日の夕方以降に激しい運動等を行っていないのに朝起きたらか体がだるい」といった症状がある場合は、一度睡眠外来を受診してみることをオススメします。
以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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これからも、皆さんのお役に立てるよう精一杯記事を書かせていただきます。
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